さすがの鏡子さんも、ここでの記憶はあやふやだったようだ。

[西専寺まで70m]の道は民家の駐車場で行き止まりとなり、バックを余儀なくされた。

「道、間違えちゃった。車は県道に駐めて、歩いて捜そう」

県道までバックする気はない。途中の民家の庭先を借りて方向転換した。
礼を失しないように、そこにいた小学生くらいの女の子に声をかけて、頭を下げて。

彼女はシャボン玉を飛ばしていた。

「見た? 可愛い子だったわね」

リアクションに困るようなこと言わないでほしい。

ただ、可愛い彼女がその時、そこに、いたこと。

これも「縁」なんだと思った。

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